【現役保育士による】保育園で作成する「書き物」 簡単に紹介します

保育園

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今回は、保育園で作成される「書き物」について記していきます。

保育士の負担の1つとしてよく言われる「書き物」ですが、どういったものがあり、どういった内容を記していくのか、簡単ではありますが紹介していきます。

また、各園、自治体ごとに決められた書類がありますので、”園ごとに異なっている”、という点はご了承ください。

保育園の書き物(書類)

年間計画

保育園の年間指導計画と呼ばれるものです。年度末に作成します。

これからの1年間を子どもたちにどのように成長してほしいのか、大まかではありますが「ねらい」を考えて計画表を作成していきます。

保育園の年間指導計画で記すことは主に以下の内容です。

  • 年間目標
  • ねらい(期ごとに分けて作成するのが一般的)
  • 内容
  • 環境構成
  • 予想される子どもの活動
  • 保育者の援助
  • 行事
  • 子育て支援
  • 反省

「保育所保育指針」では年間指導計画の重要性について、このように明記してあります。

保育所は、全体的な計画に基づき、具体的な保育が適切に展開されるよう、子どもの生活や発達を見通した長期的な指導計画と、それに関連しながら、より具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成しなければならない。

主なポイントとしては、保育園の方針を考慮行事を想定した長期的な見通し期(季節)ごとに区分したその時期特有の保育内容、といったところでしょうか。

1年間の流れを意識しながら、子どもの成長を促す保育内容を考えて作成します。

 

月案

保育園の月案とは、その月の計画表のことです。年間保育計画をもとに、その月の保育のねらいや活動内容を決めて、月の終わりに作成します。

月案には、1か月ごとの学びの内容や、どのように成長して欲しいかなどを記します。

記すことは主に以下の内容です。

  • 目的
  • 前月の子どもの様子
  • 予想される子どもの様子
  • 活動内容
  • 援助方法
  • 配慮する点
  • 今月の特記事項(行事、歌、製作など)

前の月の全体の様子などを踏まえて考えられる留意点、保育士の働きかけ方や保護者への配慮などを記すこともあります。

ポイントは、年間計画をベースに、もう少し具体的につくる前月の子どもの様子を踏まえてつくる季節や行事を考慮する、といった点でしょうか。

 

週案

月案をもう少し詳細化したもので、前の週の子どもの様子を受けて、時期・能力に適した活動や、
保育士の関わりを計画して週の終わりに作成します。

記すことは主に以下の内容です。

  • ねらい
  • 活動内容
  • 子どもの姿
  • 保育士の援助内容

ポイントは、前の週の子どもの様子を踏まえて作成する天候を考慮した活動内容を考える、でしょうか。週毎の反省を生かし、ねらいを達成するために熟慮します。

 

日案

日案は1日の計画表、予定表のようなものです。前日(翌朝まで)に作成します。

記すことは主に以下の内容です。

  • ねらい
  • 活動内容
  • 1日の流れ
  • 指導援助の方法
  • 注意点

主活動とも言われる午前のメインイベントを中心に作成されていくでしょうが、時系列での子どもや保育者の動き前日までの子どもたちの様子を受けて配慮しなければならない面、などを書き記します。

 

保育日誌

毎日作成するものの代表的なものが保育日誌です。より形式ばった日記のようなものです。

記すことは主に以下の内容です。

  • 日付、天候
  • 登園人数、欠席者名・欠席理由
  • 保育者名
  • 体調不良児
  • 主活動を中心とした1日の予定
  • 実際の保育内容
  • 事故、ケガなどのトラブルの有無、内容
  • 反省や気づいた点
  • 伝達事項

日々の保育業務を記録し、課題や問題点を見つけ、それを共有するための物になります。

また、保育計画や保育方針の参考にしていくこともあります。基本的には各々の思いや感想などありのままをある程度ざっくばらんに書き記すことになります

 

消防訓練報告書

いわゆる「避難訓練」の記録書類になります。避難訓練は保育園では毎月行います。ゆえに毎月作成することになります。消防との合同での訓練をする場合は別に書類を用意する必要も出てきます。

想定も「地震」、「火災」以外で、「水害」や「不審者」。時間帯も朝や午後の活動はもちろん、午睡中や戸外遊びの時間で発生など、様々な状況を想定して行われます。

記すことは主に以下の内容です。

  • 日付
  • ねらい
  • 原因
  • 発生場所
  • 時間
  • 参加人数
  • 様子
  • 反省

想定外のことが起こらなかったか、事故ケガなどなかったか、など万が一の災害でも安心・安全で動けるような反省記録が望ましいでしょう

 

連絡帳

親御さんはお家での様子を記し、保育者は保育園での様子を記します。

月齢によって書式が異なることが多いです。(月齢が低いと細かなタイムラインまで記すことがあります)

平均的に記されるのが、

  • 主活動内容・様子
  • 食事の量
  • 排便の有無
  • 検温状況
  • 特記事項

1日の様子を日記のようなかたちで記していくことになります。また特記事項には持ち物の不足をお伝えすることが多いです。

 

おたより

毎月発行する園だよりです。レイアウトで季節の絵柄などを構成したりすることが多いです。

記すことは主に以下の内容です。

  • 園やクラスの様子
  • 来月の予定
  • 子育て全般の話
  • お願い・お知らせ
  • 月や季節の歌

その時々のタイムリーな情報を記し、発行します。

 

保育経過記録

子どもの成長記録を個々でまとめていきます。月齢ごとに更新する頻度は変わっていきますが、おおむね1か月~数か月に1回程度です。

主に乳児期では、保育指針にもとづいた3つの視点

  • 健やかに伸び伸びと育つ
  • 身近な人と気持ちが通じ合う
  • 身近なものと関わり感性が育つ

幼児期では同じく保育指針にもとづいた5つの領域

  • 健康
  • 人間関係
  • 環境
  • 言葉
  • 表現

の観点から変化、成長を記録していきます。

 

お散歩日誌

保育日誌のお散歩特化型といった感じの物です。

どこに行くかを書き記し戸外に出て、戻ってきたら戸外での様子をまた書き記していきます。

記すことは主に以下の内容です。

  • 目的地
  • 日付
  • 人数
  • 保育者
  • 活動留意点
  • 保育者配置
  • 戸外での様子

 

まとめ

保育園で作成される書類を簡単にですが紹介してみました。もちろんこれら以外にも各園ごとに作成、発行するものはあるでしょう。これらを園長から担任までが分担して作成していくことになります。

改めて記してみると、どれも重要なものばかりではあるんですが、保育者にとって大きな負担となっているのも事実です。

現代では保育のICT化が進み、これらをより簡略化できるよう工夫が施されています。

大切な部分は残しつつも、より子どもへの時間を確保するためにも、より一層の簡略化、効率化が必要だな、と改めて感じます。

 










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