【現役保育士による】保育所における午睡チェックとは?

保育園

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本日は、保育所で毎日行われている仕事の1つ、「午睡チェック」について記していきたいと思います。

「午睡チェック」と聞いて、なんとなくどんなことをしているかイメージはできるかもしれませんね。

これから保育士を目指そうとしている方や保育の仕事に興味のある方に向けた、イメージをもうちょっと深堀したお話。また最後に現役の保育士である私個人の午睡チェックに対する思いや見解なども記していますので、よろしければ最後までご覧ください。

保育所における「午睡」とは

午睡とは、「お昼寝」のことです。

保育指針において、午睡については以下のように記されています。

午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること

午睡には「個人差」がありながらも、保育所生活では重要な要素として考えられています。

0歳児は午前に寝ることもありますが、1~2歳頃からは昼食後の12時前後から1~2時間程度午睡タイムに入るのが一般的となっています。

ではその午睡時のチェックとは、いったいどういったものなのでしょうか?

午睡チェック

目的は?

子どもの状態をしっかり把握する、見ておく、為です。もう少し具体的に言うと、午睡中の死亡事故をなくす為です。

午睡中の死亡事故として、乳幼児突然死症候群(SIDS)という言葉をご存じでしょうか?

乳幼児突然死症候群とは、それまで元気だった赤ちゃんが、眠っている間に突然死亡してしまう事故のような病気です。

乳幼児突然死症候群については、保育指針でも触れられています。

SIDS は、うつぶせ、仰向けのどちらでも発症するが、寝かせる際にうつぶせに寝かせた時の方が SIDS の発生率が高いということが研究者の調査から分かっており、子どもの顔が見える仰向けに寝かせることが重要である。また、睡眠時に子どもを一人にしないこと、寝かせ方に配慮を行うこと、安全な睡眠環境を整えることは、窒息事故を未然に防ぐことにつながるものである

また、乳幼児突然死症候群は、睡眠時の無呼吸からの回復の遅れが要因として考えられています。

ですので、我々は午睡時の子どもの様子をきちんと確認する必要があり、その確認の記録として午睡チェックをつける必要があるのです。

もちろん無呼吸が確認された場合すぐに呼吸を促す行動(心肺蘇生措置など)を取れるような体制も敷かなければなりません。

どんなことをしてる?

各園や、自治体によってやり方は様々ですが、乳児は1~5分、幼児は5~10分をめどにチェックを入れていくことが多いようです。主に確認しているのは以下の点です。

顔の向き

保育指針でも記されていますが、一般的に仰向け寝よりもうつぶせ寝の方がSIDS発生率が高いことから、顔の向き(寝方)をチェックします。

うつぶせの場合、態勢を職員が変えることになります。以前は横向きでも胸が見えている(開いている)状況なら問題なし、と言われていましたが、現在は仰向けがより望ましい姿勢として、自治体より指導されることがありました。

 

呼吸の有無

無呼吸からの回復の遅れが突然死の大きな要因となってしまう為、子どもの近くに行き、呼吸の音、お腹の動きを確認します。

 

顔色

突然死防止の観点からの意味合いが大きい午睡チェックですが、子どもの寝ている時の様子(顔色)から体調の異変や違和感を感じ取ることも大切です。普段と変わりないかどうかを子どもの近くで確認します。

 

その他にも遠くからではなく、近くで実際に子どもに触れて異常、異変がないかを確認していきます。

まとめ

最後にまとめとともに個人的な考えを。

私自身、大人になっても寝る時は横向きか、うつぶせが多いです。子どもの頃からそちらの方が安心して眠れたからでしょう。

子どもたちを見ていると、それぞれ寝る時の姿勢が癖や習慣になっているようで、私同様うつぶせや横向きの方が安心して眠れる子も多いです。

現在保育所ではそういった子たちも仰向けで午睡するようにつとめていますが、正直、安眠を妨げてしまっているな、とも感じます。

突然死は怖いです。そのためにできることはなんでもやらなければなりません。故にジレンマを感じます。

我々保育者に求められる突然死を防ぐための午睡チェックは、やはり子どもの近くにいてきちんと見れる体制を敷く。ということが最も大事だと思います。

そして、もし万が一無呼吸の子どもがいたならば早期発見し、呼吸を促し、場合によっては心肺蘇生措置を速やかに取り、回復へと導くことだと思います。

お昼の時間も何かと仕事を抱え込みがちになってしまう我々ですが、午睡チェックに集中する、といった環境を構成し、子どもの命と安眠を守っていきたいな、と思います。

 











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