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本日は、乳児期の食、「手づかみ食べ」について記していきたいと思います。
また、その主内容は「手づかみ食べのススメ」となります。
- 乳児期にはなぜ手づかみ食べがいいのか?
- 手づかみ食べで注意すべきことは?
- スプーンへの移行は?
題目が「手づかみ食べのススメ」となっているので、真意はそっくりそのまま「ススメ」となります。ここでは手づかみ食べのメリットを中心にお話していきます。
「手づかみ」=「汚れる」、「赤ちゃん食べ」、といったイメージを持ってしまいがちですが、早くスプーン、フォークへの移行を、と考えている親御さんは今一度考えてみて頂きたい内容となっていますので、是非最後までご覧ください。
手づかみ食べはなぜいい?
手の運動感覚を育てる
食事の際の「手の運動感覚」というのは、「手指の使い方」、「食べ物の触感を知る」。ということです。
我々大人はだいたいのものは経験から自然と「食べ方」を知っています。
どれくらいのかたさかなのか。切った方が食べやすいのか。かじったほうがいいのか。一気に口に入るだろうか。ほとんど立ち止まって考えることをせず、自然と理解しています。
しかし、これらは「経験」から学習し、習得していることなのです。ゆえに、子ども(特に赤ちゃん)は未習得です。
その経験をより高い質で得るには「手づかみ」が有効なのです。
食器を使うよりも手で触った方が五感を刺激します。手で触ることで食べ物の性質を知り、量の加減や口への運び方を学びやすくなるのです。
手で触ることで感じ取ることができるのは、かたさや大きさだけでなく、温度もそのひとつです。熱い、冷たいを手指で感じ取ることで、それを口に持っていくべきかどうか、といったことも学習もできます。
プロセスを覚える
手の運動感覚を育てるとともに、食事のプロセス(過程)を学習することもできます。
プロセスというのは、どうやったらうまく食べれるか、といこうことです。適切な食べ方、と言い換えてもいいでしょう。
子どもは食べ物をよく観察し、どうやったらうまく食べれるかを考え、そして口にします。
時には手でおさえ、おしこみ、こぼさないように支え、細かくかじったりすることもあります。
手指を使うことで、適切な食べ方を感覚的に覚えやすくなるのです。
食べやすい食べ方、というのが発展していくと、その食べ物の適切な食べ方つまりプロセスが完成します。
手指でおさえながら食べたほうがいいんだ。これはかじりながら食べる食べ物なんだ。これは切ってから口にいれるべきなんだ。
手づかみ食べをすることでより賢く学習できます。
意欲を育てる
みなさん「つまみ食い」したことありますか? いや、おそらく誰もが1度や2度はしたことがあると思います。
おいしいですよね~。たまらないですよね~。なぜか、普通に食卓に並ぶよりもおいしさを感じたりしませんか?
つまみ食いは、おなかのすいている時に即座に食べることができます。
食べたい、おいしそう、と感じたものを、手で、スピーディーに食べることができます。つまり、欲求を素早く満たしてくれるのです。
手づかみ食べは自発的に食べる行為です。すぐに自ら欲求に応える行為になるので、食に対する意欲を育てることができます。
食べること、に限らず欲求、要望にすぐに応えることができる。というのは好感がもてますよね。
手づかみ食べは食に対する好感が持てる行為になるのです。
食に対する意欲を育てることで、より食事に興味を持ち積極的に食を進める人になれるのです。
手づかみ食べで注意すること
手づかみ食べは乳児期に積極的に取り入れてほしいことですが、注意すべき点もあります。
それは誤飲・誤食と遊び食べです。
誤飲・誤食
誤飲・誤食は、なんでも口に入れたがる時期には注意が必要です。
たばこ、薬、洗剤、アルコール、針、電池など大人が使用する生活用品全般、注意が必要となります。
単純に子どもの手の届くところに置かないようにする、という対策が不可欠ですが、これも実は手づかみ食べを積極的に進めることで少しずつ解決していきます。
子どもは口に入れることで、その性質を感じ取ろうとします。
これは食べれるものなのか?、おいしいのかおいしくないのか?
食べれないと感じたり、おいしくなければ基本的に口から出します。
そして、ものの性質がきちんと分かってくると、むやみやたらに口に入れなくなります。
そして、そのものの性質を学習するためにはやはり食事の際の手づかみ食べが有効になるのです。
普段から手指で確認、観察してから口に運ぶ、という行為をすることで五感をより刺激することになるからです。
普段からの手づかみ食べは、五感をより刺激し、「食べ物」に対する感覚も鋭敏になっていきます。鋭敏になれば「食べることができる物」をより早く理解、知ることができるようになるのです。
遊び食べ
遊び食べに関しても考えなければいけません。
たしかに食べ物の性質を手指で感じ取ることは大切です。しかし、口に運ぶよりも手でくちゃくちゃ触って遊びだすのはあまりよくないことです。
なぜならば、それはもう食事ではなく遊びに傾いてしまっているからです。
楽しみながら食べるのはとても大事ですが、食べ物が食べる物ではなく遊ぶものなってしまうと、それはもう食事ではありません。
それが続いてしまうと、「食べること」、に対する興味ではなくなり、手づかみ食べもただのお行儀の悪い行為になっていきます。
遊び出す=飽きている、というサインだと見て食事は切り上げてしまったほうが良いでしょう。
スプーンへの移行には
移行へのコツは?
手づかみは積極的に行うべきですが、いつかはスプーン・フォークへの移行が必要でしょう。
スムーズに移行するためには興味を持たせることが大事です。
手本を見せる。一緒に食べる。スプーンの方がきれいに食べれることを教える。より多く口にできるものもあると伝える。・・・といった、スプーン・フォークへの意欲や興味を育てることが大切です。
また、スプーンには興味を持ったけど、なかなかうまく使えずひっちゃかめっちゃかになっているときは、とりあえずスプーンを持たせて自由に使わせてみて、こちらはこちらでスプーンを使って介助する。といったやり方が効果的です。
本人は自分でスプーンを使えた気になり、意欲を削がずに進めることができるでしょう。また、すくってから渡す、などの方法が有効な時もあります。
意欲的にスプーン・フォークを使い出してしばらくすると、手よりも汚れない。手よりもたくさん食べれるものがある。ということを学習していき、より積極的に上達へと励むようになるでしょう。
上達には?
スプーン、フォークはつまむ力の発達が上達への近道です。
食事中にガミガミ教えるのではなく、普段の遊びの中でつまむ動作をたくさん経験させる方が得策です。
まとめ
スプーン・フォークで食べれるようになる。これはとても大切なことです。いつかは移行も必要です。
しかし、「手づかみ食べ」は、「スプーン・フォーク食べ」よりも高められる、育めるものがあります。
また、スプーン・フォークなどの食器具に移行するための基礎を育むこともできます。
たしかに「手づかみ食べ」は我々大人にとっては「見た目」がよくないと感じるかもしれません。
しかし、子どもの意欲を育てながら、食事を楽しみながら続けていくことはとても良いことです。
子どもが一生懸命に手でつかんで食べる様子を見守り、適切なアプローチでじっくりゆっくりと食器具に移行していきましょう。そのほうが子どもも大人も賢く、楽しく食事を進めることができるでしょう。